採用情報
私がいる開発第1チームは、消火設備の機器を開発する機械系の部署。第2チームは電気系、消火設備に使う電気機器の担当です。私たちのチームがつくっているのは、消火用のガスを放出する噴射ヘッドや、ガスボンベの上に付ける容器弁など。社外秘の技術が詰まったコーアツの肝になる部分です。ガスの大きな放射音を抑える静音形噴射ヘッドなんて、業界でも画期的な発明なんですよ。そういった新製品や既存製品の改良版などを開発しています。図面は2DのAutoCADや3D CADで設計し、試作品を製造。性能を確認する消火実験の時には、部屋を簡易的に再現するのですが、ちょっとした配管工事なら自分たちでやってしまいます。そうしてブラッシュアップを重ね、第三者機関の認定試験に合格したものを、次のステップである量産設計の部門に託します。
入社4年目の今は、簡単な製品の開発を任されるようになりましたが、最初は先輩に図面を見てもらうと赤ペンだらけに。「この線には、どんな意味がある?」「この寸法にした設計意図はなに?」と常に聞かれました。性能がいいだけではダメなんです。現場に取り付ける時、工具のサイズと合わなければ施工性が落ちてしまいます。製品の強度を高めるにしても、肉厚にするとコストが上がります。今では、最終的な出口まで意識して設計するようになりました。 1つの製品を開発するには短くて1年、長ければ数年かかります。その間、何度も実験するのですが、実験って、すごくお金がかかるんです。でも、うちの会社は「いいよ」と二つ返事。ありがたいですよね。狙った結果が出ると嬉しいですが、出なくてもミスではありません。ある時、予想外の結果から、先輩が新しい発見をして別のアイデアにつながったことも。どんな情報も財産にして、実際に出来上がった時の満足感は本当に大きいですね。
大学では機械工学を学び、就職先は防災企業に絞って探しました。なぜ防災かというと、私の父が医療関係者でして、その姿を見て、人の命を守る仕事って素敵だなと思っていたんです。では「自分なら何ができる?」と考え、「命を守るもの」をつくるコーアツにたどり着きました。また、医療は病気や怪我をしてからの対症療法になりがちですが、当社の製品は初期消火、つまり消防士が来る前に火災を消して人命や財産を守るのが目標。そこも興味深かったです。ガス系消火設備におけるパイオニア企業という点も選んだ理由。開発した消火システムが国に認められ、後から消防法が改正されたなんて、すごい話ですよね。私もいつかは時代に必要とされる製品を開発できたらと思います。
開発チームで朝礼
毎週月曜の朝は、チーム全員が集まり、今週来週の開発工程を各自発表する。上司や先輩と進行状況を共有するので、問題にぶつかった時もアドバイスを受けやすい。
試験の検討、打ち合わせ
近々、開発した試作品の試験を行う予定。自信はあるが、最後まで気を抜かず、実験結果の資料を見ながら先輩と綿密な打ち合わせを行う。
実験準備、図面作成
今日は新しい消火剤の放射実験。実験の内容や進め方がこれでいいか検討する。使用する噴射ヘッドや計測器の準備にかかる時間を計算して、終了時間の目標を立てる。
実験
実験用の小さな部屋をつくり、消火剤の入ったボンベと配管でつなぐ。配管が長い時は施工業者に頼むが、今日は短いので自分で組み立て。実験で出た数値を見ながら、改善点を考える。
図面の作成、試験報告書の作成
朝から一日中、パソコンで図面を作成する日も。各部署から「こんな製品がほしい」と出される要望依頼書が開発のスタート地点。試験の報告書をまとめるだけで終わる日も珍しくない。
退社
次の実験に備えて、消火剤の充填を担当部署に依頼しておく。開発は予定どおり順調に進んでいるので、心おきなく今日の仕事は終了。