2016年9月12日 英国報道機関のBBCによる、次のような報道がありました。
（内容は要約・補足追記しています）

「2016年9月10日にデータセンター内で実施した消防訓練で、ガス消火設備の大きな放射音により、ルーマニアのING銀行（本社：オランダ）のコンピュータサービスが予期せぬダメージを受け、ATM、オンライン・バンキング及びWEBサイトがオフラインとなった。
障害は同日13時から23時まで続いたが、同行は顧客に対して、自社の通信システムに影響が出たことを説明することが出来なかった。
また、大規模かつ複雑な故障であったため、バックアップシステムによる復旧には、定期的に実施している検査よりも時間を要した。」
情報元（社外リンク）：（BBC） Fire drill knocks ING bank’s data centre offline

また、2016年9月11日にルーマニアのING銀行は、謝罪とともに次のような説明を発表しました。
（内容は一部省略しています）

 計画されたガス消火設備の検査時、イナージェン消火剤の放射は、サーバー及びデータストレージ・システムに深刻な予期せぬ影響を及ぼした。
 最終的に全ての接続サービス（カード処理、ATM処理、インターネット・バンキング、通信・WEBサイト）に影響した。結果として、ほぼ全ての処理プロセスがなされなかった。また、データベースにアクセスできなかったため、顧客との連絡も大幅に遅れた。
 今回の障害のため、他銀行ATMの利用により発生した引き出し手数料を返金すること、またカード利用不可により発生した追加費用などにも相談に応じる。
情報元（社外リンク）：ＩＮＧ銀行（ブカレスト）のお知らせ

関連記事（社外リンク）：
（ZDNet）How a loud noise brought a data center to its knees
（ZDNet Japan）ING銀行の消火訓練時に衝撃音で機器に障害–データセンターが10時間機能停止に

弊社ではガス放射音がHDDに及ぼす影響について情報提供して参りました。

HDDを使用するサーバーや通信機器にガス消火設備を設置される／既に設置されている皆様にあっては、上記のような重大事故の発生を低減させるため、静音形噴射ヘッドのご採用を強く推奨いたします。